子犬の頃って、動くぬいぐるみみたいで愛くるしいですよね。
動きもヒョコヒョコしていて、危なっかしくもあり。
たくさんごはんを食べて、丈夫に育ってもらいたい。
それなのに、どうして?
なぜか、ごはんを食べてくれない。
犬を飼ったことがないと、どうして食べないのか理由の予想も立てられませんよね。
このページでは、考えられる6つの理由を紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
お家にもらわれてきたばかり
ちょっと想像してみてください。
全く知らない場所に連れていかれて、見ず知らずの人に囲まれたら、緊張しませんか?
犬は繊細な動物。
お家にもらわれてきたばかりの子は、新しい環境に緊張しています。
「食事もノドをとおらない」という状態になっているケースが少なからずあるのです。
- 環境の変化に戸惑っている
- おうちの人がやたらとさわりたがる
もらいたての子犬は、とっても可愛くて、どうしても構いたくなりますよね。
でも、お家に来たばかりのワンちゃんからすると、家族の方は知らない人ばかりです。
新しい家、新しい家族に慣れてもらうために、コミュニケーションはそこそこにとどめてあげてください。
ちょっとずつ、心をひらいてくれますよ。
新しいドッグフードに切り替えた
新しいドッグフードに替えてみたんだけど、食べてくれない……。
あるあるな悩みです。
しかも、子犬の頃って、食べ物を替えるタイミングが多いですよね。
離乳食からドライフードへ。子犬用のフードから成犬用のフードへ。
切り替えのたびに、イヤイヤされるかと思うと先が思いやられます。
では、具体的にどのように対処すればよいのでしょうか?
対処法①:ドッグフードは少しずつ切り替える
ドッグフードは一気に全とっかえしてはいけません。
慣れているフードに、ちょっとずつちょっとずつ新しいフードを混ぜていくのです。
- 1日目・2日目→慣れているフード75%:新しいフード25%
- 3日目・4日目→慣れているフード50%:新しいフード50%
- 5日目・6日目→慣れているフード25%:新しいフード75%
- 7日目→新しいフード100%
一気に取り替えると食べなくなる子は、デリケートな性格の子におおいです。
ちょっとずつ切り替えてあげることで、ストレスなく新しいフードになじむことができます。
対処法➁:ドッグフードをふやかす
ドッグフードをふやかすと、匂いがひきたち、ワンちゃんの食欲を刺激します。
犬は、匂いで美味しそうかどうかを判断する動物ですから、そこを狙う作戦です。
器にドッグフードを入れて、ひたひたになるくらいに、ぬるま湯を注ぎます。
10分から15分ほど、そのままにしておくと、フードがお湯を吸って柔らかくなります。
フォークなどでつぶしながら、少し冷まして、早めに食べさせます。
慣れてきたら、ふやかす時間を短くしていきましょう。
固いフードにも慣れてもらうのです。
ドライフードのほうが噛む回数がおおく、だ液がよく出ますので、お口の中が清潔になります。
対処法③:ドッグフードを砕く
ドッグフードがお口のサイズに合っていないのかもしれません。
そんなときには、フードを砕いてあげましょう。
ミキサーを使うのもアリですが、掃除が面倒です。
スーパーの買い物袋にフードを入れて、わしゃわしゃと手づかみで砕いてください。
手で砕くのが固いようなら、袋ごと麺棒で叩くと砕けます。
後片付けもなくてラクチンです。
犬は食事中、食べ物を「丸のみ」しがちなんです。
ノドの小さな小型犬に、大粒なフードを与えてしまうと、食事に苦労しますよね。
ストレスが原因
ワンちゃんにとって、イヤでたまらないことを3つほど紹介します。
- 苦手な犬や猫が近くにいる
- 大きな音(雷、花火、工事)が気になる
- 飼い主さんに関すること
苦手な犬や猫が近くにいる
キライなアイツが目障りでたまらない。
ワンちゃん、完全にイライラモードなのです。
ごはんどころではありません。
- いっしょに暮らしているアイツがキライ
- キライなアイツとは、いっしょに暮らしていない
2.の他所の家の子がキライなパターンは顔を合わせないようにすれば済みます。
工夫がいるのは、一緒に暮らしている1.のパターン。
面倒ですが、生活空間を分けてあげる必要があります。
部屋が二つあるなら、こっちの部屋はこの子の部屋。
あっちの子は、別の子の部屋と顔を合わせないようにしてあげるのです。
ワンちゃんは嗅覚が鋭いですので、ニオイでアイツの存在を感じるかもしれません。
でも、顔を合わせるよりはよっぽどマシ。
子犬の頃は、顔を合わせるのもイヤがるかもしれませんが、成長してみると仲良く暮らしたりするものです。
悲観的になる必要ありませんよ。
大きな音(雷、花火、工事)が気になる
犬にとって大きな音というのは相当に恐いもののようです。
特に雷。
ゴロゴロ……と鳴っただけで、そわそわし始めます。
ドンガラピッシャーン!!と近くに落ちようものなら、部屋中を走り回っての大パニック。
狭い場所にもぐりこんで、呼びかけても出てこなくなってしまいます。
ムリにひっぱりだそうとせず、ただ近くにいてあげてください。
飼い主さんがいてくれるだけで、ワンちゃんには心強く感じられますので。
ちなみに、花火が打ちあがるドーン!という音もこわがります。
犬はそのくらい、音にビンカンなのです。
雷や花火大会ほどではないにしても、近所でガガガガッ……と工事の音がつづいているだけでも、メンタルにこたえるようです。
ごはんを食べないなと思ったら、工事の音がうるさくないかったということが、ありがちです。
工事現場に出向いていって「うるさい」と苦情を言うわけにもいきませんよね。
工事の方たちの休憩時間をねらって、ワンちゃんにごはんを食べさせてあげたり、それかいっそ他所へお出かけしてしまうか。
むずかしい問題です。
飼い主さんに関すること
繊細な性格の子にあるパターンです。
- 飼い主さんのイライラがつたわる
- 飼い主さんが構ってくれない
犬は共感性の高い動物。
飼い主さんのメンタルの変化にも敏感です。
イライラしていたり、余裕がなかったり。
飼い主さんのちょっとした気持ちの変化もワンちゃんに伝わります。
そのくらい、ワンちゃんは飼い主さんのことを見ていて、飼い主さんのことが大好きなんです。
特に思い当たることもないのに、ワンちゃんがごはんを食べてくれない場合、原因は飼い主さんにあるのかもしれません。
深呼吸して、落ちついてみてください。
それだけで、ワンちゃんもホッと一息つけるかもしれません。
飼い主さんが大好きなワンちゃん。
構ってもらえない日々が続くと、ストレスを感じてしまいます。
そんなことだけで、ごはんもノドをとおらなくなるほど。
ここ最近のことを思い返してみてください。
バタバタと忙しく、ワンちゃんとのコミュニケーションの時間が少なくなっていたりしませんでしたか?
かまってもらえないと不安になります。
すこしだけ時間を割いてあげてみてください。
逆らいたいお年頃(反抗期)
ワンちゃんによってバラつきがありますが、生後6カ月~1歳くらいになると反抗期をむかえる子がでてきます。
わざとごはんを食べないで、飼い主さんの反応を観察していることがあります。
つまり、自分の言うことをどのくらい聞いてくれるんだろうかと。
上下関係を試しているんですね。
なんとか食べてもらおうと、おやつをあげたりトッピングを足してみたりしがちですが、反抗期の場合は逆効果。
食べなければもっと良いものがもらえるんじゃないかと学習してしまいます。
正解は「20~30分ほど食べなければ下げてしまう」こと。
お腹がすいて困るのはキミなんだよと教えてあげるわけです。
反抗期の場合は、先ほど紹介した、飼い主さんが構ってくれなくて不安がっているパターンと逆の対処法になります。
見極めが大切。
十分にコミュニケーションの時間がとれているのに食べないなら、反抗期のパターンを疑ってみましょう。毅然とした態度がもとめられます。
逆に、コミュニケーションとれていないな……と感じるなら、不安がっているパターンの可能性が。ワンちゃんのことを気遣ってあげる必要があります。
誤飲誤食をしてしまった
子犬は何にでも興味しんしん。
知らないものをみつけると、クンクン匂いを嗅いでみたり、ガリガリと噛みついてみたり、とにかく新しいものをイジりたがります。
遊んでいるだけなら問題ありません。
危険なのは、そのまま飲みこんでしまうケースです。
飲みこんでしまったモノによりますが、食欲不振、下痢、血便、嘔吐、体の震え、ケイレンといった症状がみられます。
誤飲にきづいたら、すみやかに獣医師さんに連絡して、対処法をうかがってください。
誤飲したものを吐き出した場合にも、お医者さんに診てもらうことを勧めます。
のほほんとした顔をしていても、お腹の中を痛めているかもしれませんので。
診てもらう際には、吐き出したモノを持参しましょう。
病気や何かしらの体調不良
ここまで解説してきた中に理由が見つからないとすると、どこかしら体に不調があるのかもしれません。
子犬の場合には、それほど様子をみているわけにはいきません。
空腹がつづくと危険なのです。
大人の犬は、ある程度「食いだめ」ができます。
2,3日程度なら食事なしでも、もちこたえることができます。
ただし、子犬は別です。
月齢の幼いうちは、こまめに栄養補給をしないと低血糖症がこわいのです。
せめて、砂糖水でもなめてくれれば多少はマシなのですが。
ご飯を食べない以外に、次のような症状がでていると体調不良の可能性が高いです。
- 元気がない・ぐったりしている
- ずっと寝ている
- 水も飲まない
- オヤツも食べない
- 吐く
- 軟便・血便
対処法は病状によって変わります。
すみやかにお医者さんに診てもらいましょう。
普段からワンちゃんのカラダをいじくりまわす習慣をつけておくと、ちいさな変化に気づけます。
コチョコチョ遊びをするなかで、耳のまわりやおなか周りを観察するのです。
小さな湿疹ができていたり、虫にさされたあとがあったりと、いろんな発見がありますよ。
様子の変化にも気づけますし、コミュニケーションもとれます。
一石二鳥です。
まとめ
このページで紹介してきた「ご飯を食べない原因」は次の通り。
- お家にもらわれてきたばかり
- 新しいドッグフードに切り替えた
- ストレスが原因
- 反抗期
- 誤飲誤食
- 体調不良
「お家にもらわれてきたばかり」だったり「ドッグフードの切り替え」だったりは、気長に慣れてもらうのを待つのが良いです。
「反抗期」に関しては、その後の上下関係にもかかわることですので、毅然とした態度で臨むべきですね。しつけのなっていないワンちゃんは、他所のお宅に迷惑がかかります。いろんな問題につながりますので、まわりまわってワンちゃん自身のためにも「しつけ」はきっちりと行うべきです。
「ストレス」には「キライな犬や猫がいる」「雷、花火、工事がうるさい」「飼い主さんに余裕がない、飼い主さんが構ってくれない」という原因がありました。ストレスの原因をとりのぞいてあげましょう。
「誤飲誤食」「体調不良」が疑われる場合には、一刻も早く病院へ。素人判断で痛い目をみるのはワンちゃんですから。